大崎市の図書館に、音楽に関する本を集めた特別展示コーナーがあって、興味深い本がまとまっておかれていた。
その中の一冊を借りてきて読んでいる。
「声が世界を抱きしめます 谷川俊太郎 詩・音楽・合唱を語る」
中地雅之編著
東京学芸大学出版会
という本です。
大学で行われた合唱講座の様子を本にしたものです。
インタビュー形式で進行していき、時々学生による合唱の発表が挟まれてます。
その合唱の部分は、文字で書かれても分からない。
でも今はYouTubeというものがあって、合唱になっている谷川俊太郎さんの作品はほぼインターネットで視聴できるようになっている。
紙の本を、電子機器の動画で補うことができるというのは、現代ならではでしょう。
音楽、絵など芸術作品の場合、文字でどれだけ表わそうとしても、実際に触れてみないことには分からないのです。
そして、実際に触れて体験するだけでもそれは不十分で、文字によって解説をされて理解が深まるという部分もあります。
さらに、読むだけでも足りなくて、自分でよく考えなければその対象物を味わいつくしたとは言えないでしょう。
いろんな角度や切り口から、アプローチして、作品を観ていきたい、特に古いものなどを。新しいものを創造するためにする日々を積み重ねはこういうことなのかもしれない。
谷川俊太郎さんの作品で好きなのは「朝のリレー」です。
「カムチャツカの若者が・・・」という有名な詩。
どこか異国の朝もやの中で少年や少女が苦いコーヒーを飲んで姿が浮かんできます。
あした、だれかからわたされたあさを、しっかりうけとろうと、おもふ。
やす