鰤おこし、金沢旅レポ
そろそろ冬が始まるというこの時期、雷やアラレが頻発するのが、北陸地方に特有の気候で、丁度寒ブリが獲れ始まる時期とも重なることから、「鰤起こし」というのだそうだ。
金沢へ旅行した3泊4日のうち、「常に」と言ってもいいほど、雨、雷、雹、霰が降り続き、傘が手放せなかったのは、まさにこの「ぶりおこし」のせいだったのだ。
体験してみて分かるのは、大変厳しい気候だということ、外を少し散歩しようと、2分か3分歩けば、もう雨、霰が降ってくる、そしていつの間にか止んでいる。地元の人は、当たり前のようにサッと傘を取り出してさす。その鮮やかなこと。その厳しい気候を、海の幸「寒ブリ」の到来とつなげて、「ぶりおこし」とよぶ北陸の人々の粋さ。
歴史的背景をみれば、傾奇者やバサラなどという人物、または哲人や芸術家、職人を多く輩出している。それには、この「厳しい状況を楽しむ」ような風潮があることと関係してのではないかと思いました。
行ったメンバーは、口々に「いい旅だ」と言っていましたが、それぞれ別行動を多く取り、自分の思うままの行動により、より自分自身と向き合う機会が多い旅ではなかったかと、私からは見えました。
行く前よりも少し成長して、魅力的な人たちになっていると思います。話しかけて確認してみてください。保証の限りではありませんが。
私はせこい人間です。今回の旅行も安く済ませるために、いろいろと手を尽くし、交通費と宿泊費を極限まで抑えました。それに皆を巻き込んで付き合わせる形になってしまったことは心苦しいですが、値段の高いコースを選んだからといっていい思い出を作れるわけではないという点には納得してくれたことと思います。そう思ってくれたら助かります。
「うたごえ仲間」という点からみても不良で申し訳ないです。「あなた遊びに行っただけじゃん」と言われても「その通り」としか答えられません。
苦しい言い訳をするならば、楽しく生きないと歌もつまらなくなってしまうのではないかと・・・。
ともかくも、私は11年目だかにして初のうたごえ祭典への参加でした。だから、気が進まない人や、都合が悪くて行けない人の気持ちも分かるつもりです。私のようにいつか行くかもしれないし、行かないかもしれないですね。
金沢市ではゲストハウス ステラというとても素敵な宿に投宿して過ごしました。「星」という意味の私たち若星Z☆にピッタリの宿、ひがし茶屋街のほど近くにあり、細かなサービスも行き届いたホスピタリティに溢れる宿でした。
やす